A「お 来たな」
B「お ひさしぶり」
A「げんきだった?」
B「げんきだったよ」
A「どうしたの?」
B「え?なにが?」
A「え、それ」
B「なに?」
A「その、背後霊」
B「え?」
A「疲れた顔してるから、後ろの人」
B「え?俺なんかついてるの?」
A「あ、笑った」
B「え?だれ?だれついてんの?おれ」
A「わかんない、軍服着てる」
B「軍服?戦争で死んだ人?」
A「軍服マニアだろ」
B「え?あ、そうなの?」
A「あ、笑った」
B「あ、そうなんだ、軍服マニアなんだ、軍服マニアの背後霊なんだ」
A「笑ってる」
B「笑ってんの?」
A「うん、笑ってる。血の涙流しながら」
B「それおかしいよね」
A「まあ、いいじゃんか、霊なんだし」
B「よくないよ、はらってよ」
A「え?俺そんなことできない」
B「やってよ」
A「やったことないよ」
B「でも、そんなの、見えるんでしょ、できるんじゃないの?ちょっと、やってみてよ」
A「(およそ霊をはらうのと無関係の動作)はい」
B「え?」
A「いや、はじめてだから」
B「今なにしたの?」
A「でも、うまくいったよ」
B「あ、そう?いなくなった?」
A「笑ってる」
B「楽しませてあげたのかよ、なにやってんだよ」
A「はいはい(ポケットから何か出す)」
B「飴玉?」
A「ほーら」(投げる)(それをおいかけていったらしい霊)
B「え?」
A「追いかけてった」
B「飴玉大好きなんだ、軍服着てるのに」
A「もう大丈夫だよ」
B「ああ、ありがとう」
A「おそいな、田中のやつ」
B「そうだな」
田中「待った?」
A「おお、遅いよ」
田中「ごめん」
A「ひさしぶり」
B「ひさしぶり」
田中「なんか、そこで飴玉拾っちゃって」
B「おーい」
A「(霊に)ひさしぶり」
B「さっきまで一緒だったろ」
A「いいじゃんか、いこうぜ、4人で」
B「こまるよ」
田中「いいじゃんか」
B「え?」
田中「悪い人じゃなさそうだし」
B「見えんのかよ」
田中「なんか、さっきからついてくんだよ」
B「飴玉投げろ、お前、遠くに」
田中「もったいない」
B「もったいないって、お前、」
田中(食べる)
B「なんで?」
(田中、霊の怒りにふれ、死ぬ)
2人「どうした田中」