夢とおじさん

只々日々

鬱話しかしてないような気がするが。

それでもちょっと何か書いておこう。階段を昇るのだ。超小さい段差でも良い。

文学館から作曲仕事を依頼されているのだが、全然手がつがつかない。灰ホトラの諸々も行動にうつせずにいる。アーツ前橋のサポートプログラムを通過し、来月からスタジオでの創作作業に入るが、どうなることやら、あんまり自分が信じられない。

もう2年ちかく、「布団で寝る」ということができなくなっている。

夕飯を済ませると、自室の床に横たわったまま、いつの間にか眠りに落ちているのだ。起きてシャワーを浴びて仕事に行く。そういう日々が続いている。椅子に座り執筆や作曲の作業をすることがほとんどできない。この数ヶ月は、いよいよ、全く、全然、できない。

なぜ布団で寝ないのかと言えば、「布団で寝る前にしなきゃいけない制作作業があるから」と思っているからで、そうして結局、何もできずに落ちてしまうのだ。

そうした日々があまりに長く、問題も現に生じている。約束を守れず、人に迷惑をかけることが増えてきた。

疾患だと考えるのが自然なんだろうと思う。10代の頃から躁鬱の気質が強く、いまだにそうしたことに振り回されているが、なにせこの年まで通院したことがない。足が重いが、行った方がいいに違いないだろうな。

一定生活を維持しながら、しっかりと育て上げた不健全に、いよいよ引導を渡されようとしているかのような、まあ非正規とはいえ仕事を続けていられるのは幸いだと言えるが、クリエイティブなことからはもう引退したほうがいいよなといった、絶望の色違いとでもいったらいいだろうか、眼前にあるものがそうだ。

文学館のこと、スタジオでの活動のこと、来年のコンテストのこと、それ以外の灰ホトラのこと。収入を得るこということ。誰かと一緒に生きるということ。

夢を見る。飯を頬張って荷物をどっかと担いで、すれ違うひとにもものにもことへにも、正しく挨拶を与え、座りの良い岩でもあったら腰掛けて、見上げた空に雲の無造作が嬉しい、足首などの関節には、清潔な炭酸がしゅわしゅわ流れて、いつまでもじっとしていられない。そういう夢をおじさんは見ている。