創作をガラスばる

只々日々

アーツ前橋スタジオサポートプログラムの対象に選出され、10月頭から前橋市街地にある「堅町スタジオ」で活動している。

アーツ前橋が例年アーティストレジデンス、海外などからアーティストを招致し滞在制作してもらう為に使用しているスタジオがあるのだが、コロナの状況を鑑みて県内のアーティストに使用していもらうのが良いだろうとなって、募集があったのだ。

要項上の「二名のアーティストの選出」から僕は漏れているものの、灰ホトラの活動への一定の評価の元に、特別選考として選んでいただいた。大変にありがたいことだ。

街中、国道17号沿いにある各階一部屋のこじんまりとしたビルの一階部分。「公民館の小会議室」よりやや広いくらいの、トイレや流しや空調やを備えるそこは、灰ホトラの稽古場としては充分なスペース、環境だ。

平日の隔日に3時間程、土日は昼から夕方までスタジオを使用しながら、執筆や作曲を進めたり、役者と一緒に作品作りをしたりしている。

コロナ期に重なるようにしてひどいスランプに陥り、様々なことがうまくできなくなってしまっていて、だからこのスタジオでの活動の機会は、ある種の光明のようにも感じられる。

実際スタジオで、制作途中で頓挫してしまった「はこいるむすめコロナ版」を完成させることができたことは大きい。今後は「列と野鳥」の準備段階となるような、メソッドの模索やシークエンスの試作を行なっていくことになる。

具体的には、役者と憲法を朗読しながら、「憲法と日常の対面を見る」というようなことを続けている。焦らずにしかし確実に選択を重ねて、その後の具体的な訓練に繋げていかないといけないだろう。いつまでもぼんやりしてはいられない。