暴風カラカラ

もう無茶苦茶で、自転車もちろん、降りてて、
薄暗いし、寒かったし、Tシャツ飛んでた、空に、多分、
洗濯物でしょ?風、ふざけてるんじゃないだろうか。
やさしい人の、いじわるなとこを、
わざわざ押し広げるような、まるで風で、嫌だ、わたし、
自転車、押してた。

髪も、上着も、スカートも、わたしのひらひらは全部風で、
乱痴気騒いで、わたしは、やぶれかぶれになって、
落ち着いた歌を、歌ってやったんだ、自転車、押して、だって、信号機、
揺れてるんだよ?

どっかのおっさん、日課だか、風、ふざけてたって、ジョギング、
綺麗な姿勢で、走ってって、通り過ぎてったりして、わたしは急に、
ポケットの中の、ね、昨日もらった変な味の、
飴玉を思い出して、飴玉、舐めて、落ち着いた歌で、
飴玉カラカラ時々鳴らして、歌って押して、自転車、変な味の。