0627の日記

只々日々

奇跡的に、日記が書けるレベルまで精神的調子が上向いたので機を逃さず書き残そうと思う。

前橋文学館からイベントの作曲、音響を依頼されている。来週が本番なのだが、制作が終わっていない。今日は東京でプロの声優さんと稽古があったのだが、希少な稽古日に準備の終わっていない僕の有様に、しかし優しい声すら掛けてくれて、そうなのだ、沈みがちな最近に忘れがちなことがある。僕は人に恵まれているのではなかったか。感謝せねば、そして、なんとかせねばならないよ。鬱の沼を抜けよう。

とはいえやはり死ぬほど気が重いのだが、せんがわの講評も出たところで、今のうちに、可能な範囲で、どうにか、このコンクールのことを振り返っておく必要がある。

まずは、これまであまり批評のことばに晒されて来なかった灰ホトラに、丁寧で向き合った発言を与えてくださった審査員の方々に感謝したい。正直、本番以降忸怩たる思いが積んで重なっていて、感情は複雑だが、今の僕の、自作を擁護する方面のどんなことばも、遠吠えじみてしまうし、あんまり意義がないだろう。

ひとつだけ残念だと思うことを書いておきたい。自分でも驚くくらい、他の参加団体の作品について、何かを発言する気力を喪失してしまったことだ。各作品は全て本当に素晴らしかったし、感じ考えたことを言ったり書いたり、各団体や地元のみんなに伝えたいなと思いはするものの、その元気が出ない。元気というか、自信というか。無論、こんなもん僕自身の問題であってコンクールの問題ではない上、一同だからなんなんだって話だろうが。

とにかく、自身に大きな節目を作った大切な機会だったことは間違いがなく、その気付きと反省は、今後の方針を決定付けている。

どういう方針なのかは今後の日記に少しずつでも書いていきたい。方針の先には分岐があり、集団表現から足を洗う選択肢や、演劇との決別も含まれている。秋頃に公演の予定があり、この上演の後にどうするか決めたい。地元のアートスペースからの依頼を受けて行われる劇場外での小公演だ。

この次回公演でも、政治性の問題を扱わないわけにはいかなくなっている、と感じている。しかもかなり振り切ったことをするだろう。政治的な振り切ったこと、それは勿論「問題作を作ってやるぜ」的なものではないし、そんな意味不明なことをしたいと思ったことは一度もない。自分に正直に思い切り、という意味になるだろう。

そして、この次回公演の為の稽古場においては、これまでと全く、今までと極端に、異なったプロセスを必要とするだろう。それがひどく大変なような、楽しみなような、気がしている。

追伸。

27日に書いたこの日記をあげようか迷っているうちに、書いた方がよいなと思う他のことと出会っている。他のこと、というか普通にせんがわのことだ。しかし、思いを書き起こす心的エネルギーが全然足りないし、週末の公演の為の制作作業も続いていて今は難しい。来週頭には列と野鳥メンバーと再会して統括を行うことになっている。ここでユニットの解散となるが、最低限自分たちの現在地の座標を確認して、次に向かう為に必要なことばをみんなで選択し、洗って、持ち帰れるようにしたいとは考えている。