アイデア

小指味噌汁ガスコンロ

右手の小指とガスコンロが、 繋がってしまったよ。コンロに乗った味噌汁の気持ちが、 分かるんだ。 そのまんま、テレビの野球中継を、 見ていたら、 ピッチャーもバッ...
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タカシ銀色

ある日タカシ君は 銀色というものを 愛しだしました 身の回りの あらゆる銀色を集めて タカシ君は 銀色に埋もれて 眠ろうと思いました 銀の色鉛筆を握りしめ 銀色...
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大会で負けた少女

金網越しに、 大会で負けた少女を愛した。 遠く点呼の声。 無粋にも低く飛ぶ鳥。 置き引きに遭ったかのように、 仲間に振り向く。 大差の敗北。 冷えたポテトをぼん...
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私を洗う鉄塔洗い

東の街の鉄塔を洗ったら、私を犯すのだと笑う。私はそれで別に、かまわない。 西の鉄塔を洗ったら、緑の鉄塔だったんだ。 街の誰もそれを知らなかった。その鉄塔はもうず...
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水滴による雨の夢

ガラスを伝う水滴を見る のと等しく 僕もガラスを伝う水滴である 夕方が終わる のと等しく 僕も夕方を終えるのである 僕は確かに水滴であり 僕は確かに夜に交わり ...
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正月の手前

正月の手前そうとんがってもいられず階段から滑り落ちてくる子供のころの記憶をすんでにかわしながらそれなりに笑う、僕ももう大人だ降り始めたのは雪ではなくミルメークだ...
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黒豆

黒豆をぽろぽろこぼしながら遊歩道を満喫である季節の変わり目であるので鼻歌も絶妙であるここからは街が一望である 黒豆は大好物であるよって常に手放せないのである小川...
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僕んちの庭

僕の友達の庭よりも、僕んちの庭は広く、それは僕の密かな自慢だった。僕んちの庭は広く、色色の植木や盆栽や岩やらあって、僕は僕んちの庭が自慢だ。僕は僕んちの庭が自慢...
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わたしは最近太った

第10回公演「わたしは最近太った」のアイデアより2編。 「筧と卵」 筧に卵をぶつける想像で、筧を我慢してきたから、腹立つと透明な卵を、想像の、投げるとマジ筧に当...
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シロイハナス

「シロイハナス」「話す、空白」を組み合わせた造語。灰ホトラの会話劇、関係モデルのアイデア。会話、話すことの中にある空白、言葉の隙間にあるものを捉えようとする。「...