がんばれジェミニィ

只々日々

子供の頃観たものの思い出をうろ覚えのまま話そう。

ミヒャエル・エンデの「はてしない物語」は、僕が10代の頃読んだ数少ない本のうちの一つだった。面白くて、夢中になって読んだと思うのだが、詳細はほとんど思い出せない。しかし、後半のバスチアンとアトレーユが仲違いする展開は強く印象に残っている。読むことがとても辛く、本当に嫌な気持ちになりながら読んだ、その自分の気持ちを、よく覚えているし、未だに「あの本を開きたくない」なんていう、心の傷の残骸がちょっとだけ残っている。

同じくらい辛かったのが、石ノ森章太郎の「人造人間キカイダー」の最終回だ。僕が石ノ森を知ったのは氏が少年サンデーで「仮面ライダーblack」を連載していたからで、そこから遡って色々読むようになった。「キカイダー」では主人公ジローが仲間たちを破壊して終わるのだが、本当に絶望的な気持ちになった。「black」の最後も相当酷かったが。

同様の気持ちは手塚治虫の漫画、例えば火の鳥などでも味わうのだが、手塚治虫の漫画は全体に俯瞰的で登場人物の気持ちにリンクしにくく、あまり深い傷を負った記憶はない。

書いていたらどんどん思い出してくる。「ロボコップ」の主人公が機械化する理由となった、悪者に銃撃を繰り返されるシーンは、悪趣味だったな。すごく可哀想で、嫌だった。あと「ナディア」のフェイトとか。ほぼ覚えてないが「ガルフォース」の最後とか悲しかったような。富野由悠季もその手のトラウマシーンを沢山作った人だろうが、「イデオン」の最後は観た記憶がないから大丈夫。でもアレだな。今思うとアニメで最初に僕の心に傷を付けたのって、アムロが母親と仲違いする場面だったかも知れない。小学生だったかな。

「はてしない物語」のことから書き始めたら嫌な記憶の羅列になってしまった。この手の話はまだまだあるだろうし、ネットとかでも「みんなのトラウマシーン」とか良く記事になってるから、多くの人の共通体験としてあるものだろう。グロやホラーは敢えて除外した。思い出したらまた書いてみようかな。